ただ生きていくことに、変化が必要なのだろうか。

毎日代わり映えのない生活。これは求めていた生活です。

何もしていない時間こそ、最も生の実感を得られる。生きていることしか考えなければいいのだから。

しかし、人間というのは変化を求めてしまうようです。

もっといえば、変化を求めることが人間らしさだと思いたい何かが私にはあるのです。「諸行無常。人は変わっていくものである」ということを、いつかの私が信じるようになってしまった。

それを今、疑い始めているのだと気づきました。

何も知らなかった自分のことなど忘れてしまっていて、なぜこれを信じるに至ったのかを思い出せません。尊敬していた先生が言っていたのか、何かの本に書いてあったのか。

そのどちらかのせいにして再び信じようとした矢先に、この手が動き出しました。これは何かしらの抵抗なのだと思っています。

ただ生きているだけの私に、この先本当に、変化が必要なのだろうか。